こんにちは!yuyaです。
化学科の皆さん、
自分の大学ならまだしも、ほかの大学はどうなっているのか。
また大学のサイトではPDFで視認性に欠けると思っていませんか?
結局、
国立大学大学院の化学科出身者による、
就職先動向まとめ
理学部全体や化学科の進学する大学院の学部データがありましたので
それをもとにグラフを作成しました。
ここでは学部卒で就職する方は少ないと見込まれたため、省いております。
もちろん
化学科の進学する大学院の学部は、ほかの理学部や工学部の一部の進学するため、
純粋な化学科のみを抽出することはできませんが、
割合から判断します。
また
国立大学で比較し、条件をそろえました。
千葉大学 化学系大学院卒 就職先
https://www.chiba-u.jp/careercenter/status.html
n=522
理系ということもあり、
建設業・製造業・インフラ・情報インフラで8割近く占めています。
この製造業のうち
化学系の業種や製薬企業に就職した方は以下
化学系・製薬企業の割合
工学部からも化学系・製薬系にも就職できることを考えると
化学系だからといって
化学系・製薬系に就職した人の割合が少ないことがわかります。
(化学系は食品・化粧品含む)
例えば
化学科の同期が40人
大学院に進学かつ全員どこかしらに就職したとして
40人×0.489 (製造業の割合)×74/255 (製造業うち化学系)
=5.67人
化学系ゆえに化学企業に就職しやすいと考えて多めにカウントしても
40人のうち10人も化学企業に就職するわけではないことがわかります。
製薬に限ったら1~2人です。
化学・製薬に就職しなかったのか、またはできなかったのか、
という議論がありますが、
自分の周りを見ると
そもそも化学系の企業に内定をもらえておらず、就職できなかった方が多かったと思います。
とくに化学系の中でも
生化学研究室にいる君!
就活ハードモードを選択した勇気はなかなかすごいぞ!
以下理由
化学科卒業生が選ぶ、化学科おススメ研究室分野 学生 化学科3年生(3回生)だけど、どの研究室に進もうかな 学生 就職に有利な研究室分野はどこだろ[…]
ほかの国立大学
埼玉大学 化学系大学院卒 就職先
http://park.saitama-u.ac.jp/~supportsyuusyoku/modules/pico/index.php?content_id=28
n=381
こちらも千葉大学と似たような割合の円グラフとなっております。
地方国立大学は就職先が似るのでしょうか。
化学系では
千葉大学と同様の計算を行います。
化学科の同期が40人
大学院に進学かつ全員どこかしらに就職したとして
40人×0.614 (製造業の割合)×53/234 (製造業うち化学系)
=5.56人
千葉大学は5.57人
何ということでしょう。ほとんど同じ人数になりました。
また製薬系は記載されていませんでした。
と考えた、読者さん。
東京大学大学院についても調べました。
東京大学
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400146636.pdf#page=13
東京大学大学院では修士卒で就職する方が
ほかの大学と比較して少ないため(博士課程に進学する率が高い)、データ不足が否めませんが
参考程度に作成しました。
また
- 化学科の生化学系は農学生命科学に
- その他の化学科は理学部大学院に
修士として進学すると仮定して考察します。
n=133
その他が多いのは、他大学と比較し
東京大学大学院の就職先が細かく分類されているためです。
また
どこどこの企業に何人
というデータは見つかりませんでした。
今度、東京大学大学院に学歴ロンダリングする後輩に訊いてみるかな。
n=196
農学生命科学では
化学・製薬企業に入社する、つまり製造業の割合が非常に高いと思われましたが
意外と情報通信業や建設業など異分野が多いことがわかりました。
東大の満期退学者
余談ですが、
東京大学大学院レベルの博士課程においても
満期退学者がそこそこ存在することに驚きました。
修了者 | 満期退学者 | |
理学部 | 194 | 47 |
農学生命科学 | 100 | 12 |
https://acaric.jp/articles/column/1312
大学院で30単位以上の修得はしたものの、標準修業年限内に博士論文を提出せずに退学した場合、
「満期退学」あるいは「単位取得退学」と呼びます。
大学院在学中に博士論文が完成しなかった、
という場合だけでなく、
博士論文の準備中に急に就職が決まって大学院を去るような場合にも、必要な単位をすでに修得済みであれば、
満期退学あるいは単位取得退学として認められるのです。
まあでも、前者の場合が大半です。博士論文完成しないパターンが多いです。
博士論文提出が内定条件&博士論文が完成していない
→やむを得ず、ポスドク研究員
バイオ系限界ポスドクのアライさんなのだ! 業界の現実を教えてやるのだ! 国立大学大学院の化学科バイオ系研究室出身者による、 限界ポスドクのアライさんについて語る記事 限界ポスドクのアラ[…]
まとめ
以上を見てきて
化学科出身だからといって
化学系企業や製薬企業に
余裕で入れるとは考えてはいけないことがわかります。
本気で
化学系企業や製薬企業に入社したいなら
もうすでにパイプがある研究室に入りましょう!
化学系企業や製薬企業に入社する具体的な方法
- 東京大学大学院の研究室を調べて、入りたい企業に入社している先輩を確認します。
- 東京大学大学院に学歴ロンダリングします。
- 研究室で成果を出します。成果がでなかったら教授にゴマをすりまくります。
- 推薦状を書いてもらいます。
- 入社!
半分冗談ですが、半分本気です。
そのくらいしないと書類選考で落とされるかもしれないからです。
先述したこの記事にも
学歴ロンダリングについて述べています。
化学科卒業生が選ぶ、化学科おススメ研究室分野 学生 化学科3年生(3回生)だけど、どの研究室に進もうかな 学生 就職に有利な研究室分野はどこだろ[…]
日本は世界から研究で遅れているとはいえ、
その中でも最先端レベルの施設が整っている東京大学に進学することで
より研究の成果が出やすいと考えました。
また教授陣も国際学会で名の知られた錚々たるメンバーなので
コネで入社することも可能かもしれません。
ちなみに
新卒ではほかの企業に入社して
中途採用で本命の企業に入ればいいじゃん
と考えた方!
世の中には新卒でしか入れない大企業があまりにも多いのですよ。
以上、
筆者のこの目で見てきた経験談と
資料まとめが
みなさんの一助になれば幸いです!
それでは!